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  • 執筆者の写真えらぶ島づくり事業協同組合

広がる特定地域づくり事業協同組合 地域づくり特集編



北海道との産地連携プロジェクトも

ー診療所や総合スーパーなど10事業者で組合ー


美しく壮大な自然

沖永良部島は鹿児島県奄美諸島に所属しており、鹿児島県と沖縄本島の間にあります。人口薬1万2000人弱、面積は約94平方㌖で、島の周囲は車で90分もあれば1周でき、年間平均気温は22度ととても温暖は島です。

 

 観光開発があまり進んでいないため、海岸線沿いの観光ポイントでも柵や看板などの人工物が少なく、美しくも荒々しい自然の壮大な景観を楽しむことができます。昔から農業が盛んであり、農業を仕事とする人の割合は全国の4%に対し、沖永良部島では33%と非常に高いです。農業産出額も123億円と、島の基幹産業として重要な役割を果たしています。


若い世代の人口、30年48%減少

沖永良部島は人口減少に直面しており、特に若年層の減少が深刻な問題となっています。平成元年から平成31年までの間に人口は約25%減少(1万6388人→1万2285人)し、20〜39歳までの若い世代は約48%も減少(約3500人→約1800人)しています。この人口減少に伴い、人手不足や後継者不足が農業を含むさまざまな産業で課題となっています。


 特に農業では、収穫作業や選別作業などが手作業で行われるため、労働力確保が重要な課題です。他の業種でも、観光業、小売業、介護、医療などで人手不足が叫ばれ、島内で求人募集をかけても応募がない状況が続いています。


 農業や観光業は繁忙期に人が欲しく、通年では雇うことが困難であり、社会保険に加入していない事業者も多くあります。このように安定した雇用が少ないことも島の人口減少の原因として挙げられています。


派遣職員は平均32.2歳

 こうした課題を解決するために、国の「特定地域づくり事業協同組合制度」を活用し、全国では13例目となる鹿児島県初の組合として、えらぶ島づくり事業協同組合を設立しました、沖永良部島は和泊町、知名町の2町からなり、複数市町村での組合設立は全国初となりました。


 沖永良部島の農業、食料品製造業、一般診療所、福祉・介護事業、総合スーパー、ホテル・観光業の6業種、8事業者が出資して組合を設立し、島外からのIターン・Uターン職員8人を受け入れました。当初は平均年齢26.5歳と若い方々が活躍し、現在組合は7業種10事業者と増え、派遣職員は11名、平均年齢32.2歳(23歳〜47歳)と幅広い年代の方々が活躍しています。


 いざ移住者を呼び込むとなった時に三つの大きな壁にぶつかりました。一つ目は高額な転居費用です。離島に移住する場合、移動距離が長くなり、船か飛行機を利用する必要があります。そのため一般的な大手の引っ越し業者が参入していないことが多く、転居費用を抑えることが難しいです。特に蓄えの少ない若者にとっては、この費用は大きな壁となります。

二つ目は住宅の確保です、島には空き家はたくさんあるものの人がすぐに住める家は少なく、ほとんどの家は修繕が必要です。また、「知らない人に貸したくない」「都会に出た家族がもどってくるかもしれない」「神棚がある」などの理由から空き家の提供を拒む家主も多く、住宅を見つけることが難しいのが現状です。


 三つ目はペーパードライバー対策です。都会から出てくる方は島での暮らしに欠かせない車やバイクの運転に不慣れな方が多く、移住する際に不安に思う方が多くいます。また、近年では免許を取得していない方も多く、島への移住をあきらめてしまう方もいらっしゃいます。これらの課題を解決していくことが移住者を増やしていく上で重要なポイントだと考えています。


有料職業紹介で事業の幅拡大

組合が今後より発展していくためには、人材派遣事業だけでなくさまざまな移住支援を展開することが重要であると考え、2022年10月より新たに有料職業紹介を始めました。

 これは特定地域づくり事業協同組合では全国はつの取り組みでした。これにより紹介できる人材の幅と紹介できる事業者の種類も広がり、昨年度は島外から来た20人(短期アルバイト含)を島の事業者とつなげることができました。


 紹介事業をしている中で北海道の農家さんと出会い、現在北海道と沖永良部島を農業でつなぐ産地間連携プロジェクトにも取り組んでいます。具体的には冬は積雪で農業ができない北海道から人を集め、沖永良部島で農業をしてもらい、夏は暑さと台風により農業ができない沖永良部島から人を集め、北海道へ農業をしに行くという活動です。こういった取り組みを全国に広げ季節ごとに農繁期の農場を渡り歩くフリーランス農家を増やし、その受け入れ態勢を整えるパイオニアとなることを目指しています。

また、島の魅力を外に伝えていくことが移住者を増やすための近道だと考え、組合のSNS運用も始めました。これにより沖永良部島を一人でも多くの人に知ってもらい、興味を持ち移住してくれる人が増えると期待しています。


組合のこれから

 島の人事部として今後も移住希望者と人手不足に悩む事業者との架け橋となり、地域づくり人材が活躍できるよう支援を続けます。また、人材定着に向けたコンサルティングを行い、事業者の職場環境を見直し、働きやすい環境を整えて人材が定着する組織づくりを支援していきたいと考えています。そして派遣職員の経験や知識、能力を生かした新たな価値を提供し、事業社の経営を支えるパートナーとなることを目指します。


 一人ひとりが自分の才能を発揮して輝くことで島全体が元気になることを信じ、共生・協働の精神で島に豊かさと笑顔をもたらすことが私たちの使命です。

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